So-net無料ブログ作成
検索選択

会える?!! [News]

 以前、お話ししていたWNディナーパーティー兼ライブパーティーがなんと12月11日に開催される事が発表され、そこで彼らのドキュメンタリーDVDの先行公開と販売が行われるらしいです!!

 この情報が流れるなり、チケットは完売したので予約していなかった方々は残念に思っているでしょう。しかし、またチャンスがあると思うので、その時は即予約することをお勧めします。はい。

 ワールドツアーも控える我らのWNですが、 制作意欲が復活して来たのか、SNSに多くのオリジナルショートビデオを公開しています。もしかしたら、次作品の曲かもしれない!ライブへ向けての曲もまだ募集しており、皆さんも応募してライブでその曲が聴けるのか楽しみにしよう!

 あと2ヶ月で今年も終わりますし、WNへの情熱を絶やさぬよう応援して行こうと思います。はい。

 

(以下はハヤオ関連です。)

 『返報』の第12回の残り2回は以下の日程で公開する予定です。

 12-3:11月11日(金)、12-4:11月18日(金)

 ハヤオは「この回で終わっても良い」と言っており、彼なりには「切り」がとても良いらしいです。しかし、個人的には中途半端過ぎると思ってます。いずれにせよ、第12回で今年の公開は終わり、続きがあるなら来年1月から再開になるでしょう。

 それでは! 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

もう何も言えない… [その他]

 まず、この記事はWN関連ではありません。

 今週公開予定であった『返報』ですが、致命的なミスを犯してしまったので現在、大規模な修正が行われています。加えて風邪でハヤオも私もダウンして全く進んでいない状況であるために公開を延期します。

 ハヤオは「来年の春に再開しよう」とほざいておりますが、個人的には来月の初めから再開と考えてます。以後はハヤオと協議し、第13回と最終回の編集になる予定です。

 以上、WNと関係のない記事でした!

 詳しい日程は来週くらいにお知らせします。それまでに風邪を治す!

 それじゃ! 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

返報 12-2 [返報]

12-2 

 

 

 

 「撃ち損ねたみたいだな…」西側を警戒していた男が言う。

 「仕方ねぇだろ!」仲間の言葉に気分を害して東を警戒する男が怒鳴った。

 二人は3人のSAT隊員による射撃を受けて身動きが取れずにいる。SATの弾幕は作戦通り、テロリストの注意を引く事に成功したのだ。

 「このままでは側面に回られるだろう…」西を警戒する男はSATの動きを予想して言った。「お前はここでグレネードを撃ちまくれ。俺の弾をやる。」男はグレネードの弾薬ベルトを仲間に渡し、地面に置いていたボストンバッグからMac-10短機関銃とその予備弾倉5つを取り出して鞄を担ぐ。

 「お前は?」と東を警戒する男。

 「俺は前進して防衛線を広げる。」

 「分かった…」

 東を警戒する男は身を乗り出してグレネードランチャーを発砲し、それと同時に彼の仲間は柱の反対側から中腰で飛び出すと、近くにあった遮蔽物に向かって走り出した。

 グレネードは弾幕を張っているSAT隊員たちの6メートル程離れた場所に着弾し、3人の内1人が爆風を直接受けて転ぶも、他の2人は運良く遮蔽物に守られて爆風の直撃を免れていた。

 「大丈夫か?」近くにいた岩井が倒れた飯尾の片腕を掴んで立ち上がらせる。その間、後藤は弾倉が空になるまで引き金を引き続け、仲間が立ち上がるまで弾幕張りを一人で行った。岩井と飯尾は立ち上がると、後藤の肩を軽く叩いて次の遮蔽物への移動を促す。合図を受けると、後藤は撃ち止めて移動しながら弾倉を交換した。

 3人が車の陰に隠れた時、グレネードが3メートル後方に落ち、爆発の衝撃に押されて彼らは車体に叩きつけられた。

 「距離を縮めるぞ!」体勢を立て直して岩井が叫ぶ。近づけばテロリストもグレネードの使用を躊躇する可能性もあり、MP-5の特性を生かすためには距離を縮める必要があるからだ。「俺が先行する!」そう言うと、岩井は車寄せに向けて発砲しながら別の遮蔽物へ移動する。彼に続いて飯尾、そして、後藤の順に移動が始まった。しかし、彼らの進もうとしている道の先で西を警戒していたテロリストが、プラスチック爆薬を置き去りにされた車の一つに仕掛けていることなど知らなかった。

 一方、グレネードを装填中の東を警戒する男は視界の隅で動く何かに気付いた。それは3人のSAT隊員であり、距離は20メートルもない。テロリストはグレネードランチャーを走るSAT隊員たちに向け、彼らの動く早さと距離を読む。

喰らえ!男はゆっくりと引き金を絞った。

 

 

 

 病院の裏口から外へ出るなり、野村と中島の前に黒いSUVが現れた。テロリストを警戒する2人は拳銃を取り出して車に向ける。しかし、車から降りてきた人物を見て野村と中島は同時に拳銃を下ろした。

 「新村?」銃をホルスターに戻しながら野村が言った。

 「何で電話に出ないですか?」新人女性捜査官が野村と中島に近づく。

 「これから支局に戻るところだった…」と野村。

 「まだ戻れそうにありません。グランドホテルが襲撃を受けていて、道警から応援要請が出ているんです!ここに来たのは、野村さんに現場へ向かって欲しいからです。」

 「誰の仕業ですか?」中島が新村に尋ねる。

 しかし、中島の顔を憶えていなかった女性捜査官はSAT隊員が会話に入ってきて驚き、露骨に嫌悪感を露わにした。「あなたは誰ですか?」

 「SATの中島です。」

 「何でSATが―」

 「口に気を付けろ、新村。」野村が2人の会話に割って入る。「この人はお前と小田菜月を救出する際に協力してくれた人だ。」

 先輩の予期せぬ言葉に新村はたじろぎ、「すみません」と頭を下げた。

 「そんな事より、襲撃は誰の仕業なんです?」と中島が再び問いかけた。

 「詳細は不明ですが、小田完治議員の事務所を襲撃した同じグループだと推定しています。」

 「なるほど…」SAT隊員は女性捜査官から視線を逸らして腕を組んだ。

 「応援に行くのは構わないが、装備を整えないと行きたくても行けないだろう…」拳銃が収められているホルスターを叩いて野村が言う。「少なくとも拳銃だけじゃ―」

 「だから来たんですよ!」新村はSUVのトランクを開け、弾倉が差し込まれていないMP-5Kを野村に渡す。「私の仕事は装備を届け、現場の状況を報告する事なんです!」

 「そういう事ね…」納得すると野村はトランクに近づき、弾倉を探し始める。「中島さんも来てくれますか?」

 「もちろん!」とSAT隊員。

 「でしたら…」短機関銃に弾倉を装填し、野村はそれを中島に渡そうと近づく。

しかし、中島はそれを拒否してこう言った。「ノートパソコンってあります?」

 

 

 

 テロリストの側面へと移動していた近藤、藤田、荒井であったが、ホテルの車寄せとの距離が20メートルと迫った時にグレードの攻撃を受けた。それは荒井の2メートル前にあった乗用車に命中し、SAT隊員たちは爆風で後ろに吹き飛ばれる。敵に居場所が発覚した事を知るなり、3人は散開した。三手に分かれて動くことで、テロリストを動揺させることができる。

 散開したと言っても、近藤は予想外の行動を取っていた。彼はテロリストに向かって真っすぐ走り出したのだ。近藤自身も一瞬、自分の行動に戸惑うもすぐに思考を切り替えて短機関銃を発砲しながら前進する。

 “良い的だ…”東を警戒するテロリストはグレネードの再装填を終えると、再びグレネードランチャーを近藤に向けた。

 その時、何かが彼の足元に落ちた。心臓が縮み上がるような思いを感じながら、男が足元を見るとそこには見覚えのある細長い物体があった。

 “手榴弾!!?”

テロリストが逃げようと動こうとした直前、彼の足元に落ちた閃光手榴弾が破裂した。

 

 

 

仲間の元へ戻ろうと這って移動していたもう一人のテロリストは、グレードとは違う爆発音を聞いて焦りを感じた。そして、愚かにも彼は立ち上がってしまった。

“いた!”

予期せぬ遭遇ではあったが、援護射撃に徹していた3人のSAT隊員たちは4メートル先に突然現れたテロリストを見つけた。先頭を走る岩井は短機関銃に取り付けられたダットサイトを覗き込み、小さな赤い点を逃げるテロリストの背中に合わせて引き金を二度引いた。彼に続いて背後にいた飯尾も同じくテロリストに向けて発砲する。走りながらの射撃であったが、2つのMP-5から放たれた銃弾は狙い通り逃げるテロリストの背中に命中し、被弾した男は勢い良く地面に転んだ。

“クソッタレがッ!!”防弾ベストで死は免れたが、それでも男は背中に走る痛みと不意を突かれた事に苛立った。テロリストは仰向けになり、我武者羅に自分を撃ったSATがいる方へ短機関銃を向けて発砲する。しかし、3人のSAT隊員は素早く近くにあった乗用車の陰に身を隠して難を逃れた。

テロリストの持つMAC-10短機関銃が弾倉の銃弾が全て喰い尽くした。男は急いで予備弾倉を取り出そうと動くも、彼は考え直して上着のポケットから起爆装置を取り出した。先ほど仕掛けた爆弾との距離は3メートル弱しかなく、彼と爆弾の間に遮蔽物はない。SATとの正確距離も分からず、爆破しても道連れにできる可能性は低い。それでもテロリストは小さな望みを持って起爆装置のレバーを引いた。

凄まじい爆音と衝撃が発生し、テロリストは爆発によって生じた火に飲み込まれて即死した。一方、SAT隊員たちは不運にも爆薬が仕掛けられていた車の陰に隠れていたため、爆発と同時に吹き飛ばされていた。

 

 

 

藤田の投げた閃光手榴弾が破裂した時、反射的に東を警戒しているテロリストはグレネードランチャーの引き金を引いていた。グレネードは弧を描きながら、彼に近づく近藤の左横に着弾してSAT隊員を右へ吹き飛ばした。幸い、軽傷で済んだものの耳鳴りが酷く、そして、全身に激痛が走ってとても立ち上がることができなかった。

仲間が死んだと思った藤田と荒井は頭が真っ白になり、気付くと叫びながらテロリストに向かって走り出していた。そして、目的の人物を見つけるや否や短機関銃を構えて発砲する。車寄せで悶えているテロリストは撃たれていることに気付くと、急いでMAC-10を取り出して視力が回復するまで我武者羅に撃ち続けた。双方とも撃ち続けても滑稽なほどに命中せず、距離はもう6メートル弱になっていた。

「クソがッ!!!」視界が明るくなってくると、テロリストは手榴弾を向かってくる藤田に向けて投げつけた。彼はもう一人の隊員の存在をすっかり忘れており、手榴弾を投げるなり短機関銃の再装填を始める。

手榴弾を投げられても、藤田は狼狽えずに逆にそれをテロリストに向けて蹴り返した。爆弾は空中で破裂し、テロリストは驚いたがすぐ藤田に向けて発砲する。その間に荒井が立ち止まり、テロリストにダットサイトの赤い点を合わせて引き金を引く。銃弾は男の右肩に命中してテロリストは発砲していたMAC-10を落した。しかし、その前にテロリストの放った複数の銃弾が藤田の胸と左腕に叩き込まれ、被弾したSAT隊員は後方へ倒れ込んだ。

荒井がもう一度引き金を引くも、既にテロリストが地面に伏せた後であった。SAT隊員は急いで車寄せへと走り、そして、後悔した。

地面に横たわるテロリストは左手に銃を持ち替えて荒井を待ち伏せていた。SAT隊員を見るなり、男はニヤリと笑って引き金を絞る。短機関銃の銃口からパッと火が出ると、荒井の防弾ベストで守られた胸に衝撃が走る。彼は倒れながらも、MP-5を発砲してテロリストの排除を試みた。

その時、彼は奇妙な経験をした。後方へ倒れる最中、全てがスローモーションのように見えたのだ。銃弾の発射から着弾まで面白いほどはっきり確認することができ、これで確実に仕留める事ができると思った。狙いは定めず、着弾点を基に銃口を動かして引き金を引く。しかし、体がいうことを聞かず、上手く銃口をテロリストに向けることもできず、引き金を引く指も言う事を聞かない。

荒井の人差し指がようやく引き金を絞り終えようとした時、右隣から銃声が聞こえてテロリストの頭が吹き飛んだ。標的の死と同時にスローモーションが解け、荒井は地面に転げ落ちた。

“やった…”SAT隊員は自分が仕留めたと思い込んだ。

すると、彼の前に肩で息をしている男が目に入った。荒井は急いで銃を持ち上げようとしたが、現れた男の顔を確認すると動くのを止めた。

「遅くなった…」西野が呼吸を整えながら言う。「あとは任せろ。」

 

 

 

 銃撃が始まると同時に小田完治とその家族は、SPたちに連れられて非常口のドアを通り抜けた。彼らは逃げ惑う人々に揉まれながら廊下を進み、議員を警護する者たちは警護対象を囲むように形になって前方と後方に注意深く視線を送る。

 10メートル程進むと、先頭を進むSPの柴田が女性の悲鳴を聞いた。悲鳴は後方からではなく、前方から聞こえてきた。そして、悲鳴に続いて断続的な銃声が廊下に響く。

 「何事だ?」小田完治が柴田に尋ねる。

 「分かりません。」そう答えながら、柴田は拳銃を取り出した。

 次第に銃声が前方から近づき、彼らの前を歩いていた人々が踵返し始めて警護要員と議員家族は押し潰されそうになる。そうこうしている内に銃声は近づき、その影響で聴覚にも影響が出始めた。

 裏口からも!!?決断を迫られて柴田は周囲を見渡す。突破口を見つけ―

 そして、彼は左3メートル後方にあるホテル職員専用のドアを見つけた。

 「ドアだ!あのドアを使うぞ!!」柴田は後方にいる仲間に向かって声を張り上げた。混沌の中で彼は無線機の存在を忘れていた。または聴覚が鈍くなっている状態でそれを使うのは無駄だと思ったのかもしれない。いずれにせよ、彼の仲間は素早く柴田が見つけたドアの蹴破ると議員とその家族を連れて廊下から避難する。それを見た他の避難者もそのドアを使って新たな避難経路を進み始めた。

 彼らが進む道は一面白の質素な通路であり、所々に清掃用のカートや洗濯物回収カートが置かれていた。慎重に一行は出口へと進み、先頭から殿となった柴田は後方に気を配りながら腰の位置で銃を構える。一度前方へ視線を向けようとした時、背後から爆発音が聞こえてきた。柴田は素早く後方へ向き直り、状況を把握しようと動く。そこで彼が目にしたのは、血で真っ赤に染まった壁と血の海に転がる死体と負傷して助けを求める人々であった。

初めて目にした凄惨な光景に恐怖し、柴田は二つ目のグレネードへの反応が遅れた。彼が我に返って背後にいる仲間と警護対象者に警告を送ろうした時、グレネードが爆発して負傷して人々の命を奪うと同時に彼らと既に死亡していた人々の血と肉片が廊下に飛び散った。血を体に浴びながら柴田は爆風で後方に飛ばされる。

一方、小田完治とその家族を護衛するSPと民間の警備員たちは警護対象の姿勢を低くさせ、他の避難者と一緒に脅威から逃げようと走り出した。

手榴弾の爆音で意識が朦朧とした柴田は壁に寄り掛かりながら立ち上がった。すると、左脚に衝撃と激痛が訪れ、その場で転んでしまった。あまりの激痛にSPは拳銃を手放し、両手で激痛が走る脚を押さえる。

死体で埋め尽くされた廊下を悠々と歩いて、ボストンバッグと短機関銃を持つ堀内は被弾して丸くなっている柴田に近づいた。テロリストは彼の前にしゃがみ込むと、MP-5Kの銃口をSPの右肩に押し付けて引き金を絞った。撃たれた柴田は悲鳴を上げ、傷口から広がる激痛で気が遠退きそうになる。

「西野は何所だ?」銃声で聴覚が鈍感になっている堀内が、もがき苦しんでいるSPに大声で問いかけた。「一緒じゃないのか?」

しかし、テロリストの問いが理解できない柴田はただただ目の前にいる男を見る事しかできない。

「知らないのか…」そう言うと、堀内はボストンバッグから手榴弾を取り出した。「お土産だ。」

「やめ―」柴田が手榴弾を掴もうと手を伸ばす。

銃声が再び狭い廊下に響いた。SPは泣きながら喉から血を流し、その出血によって呼吸が困難になる。

「情けない奴だねぇ~」

そう言い残して、堀内は自分の血で溺れ死にそうになっているSPを尻目に小田完治の後を追った。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

スペシャルイベント開催!? [News]

 WNスペシャルイベントを開催すると予告しましたっ!!

 ライブツアーリハーサルもあるのに、今年はかなり忙しく動いているG3です。イベント内容はまだ未定な部分が多いですが、ライブとWNとのディナーパーティーが予定されているようです。今までこのような事がなかったので、即刻チケットの予約をしてしまいました。ちなみに大人5万円、子供10万円の参加費がかかるそうです。

 何故、子供の方が高いのかは不明です。おそらく1万円の間違いなのだと思いますが…

 それはそうと、WNドキュメンタリーDVDが12月に発売されるらしく、このイベントでそれが先行発売されるそうです。WN初のドキュメンタリー!彼らの歴史や楽曲制作の裏側を描く物だと思いますが、もしかしたら我々の予想を超えるような内容かもしれません!!もう待ちきれませんよ!!!

 

 (以下はハヤオ関連ですので、WNファンの方々はここまでかと…)

 さて、第12回が始まった『返報』ですが…ハヤオからのダメだしで書き直し中なので、第3週は11月に伸びる可能性があります。ダメだし理由は「キルカウントが少ないんじゃねぇ?もっとやっちゃえよ。」とのことでした。まぁ、退屈な物語ですが、作るのは大変ですよ。はい。

 今回はほとんど本筋に関係ない中継ぎのための話しらしいです。それでもハヤオ曰く、「(次の回を書くとしたら、)最後の場面は次のそこそこ重要な所に続くことになる。だから、パラッーと目を通した方がいいかも。」とのことです。

 いずれにせよ、物語は終盤に向かっているようです…

 それじゃ! 

 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

返報 12-1 [返報]

12-1 

 

 

 

 最初の爆発音を耳にしても、朝食会の参加者たちは気にも留めなかった。しかし、二度目の爆発音とSP4人が小田完治とその家族がいるステージに駆け上がる所を見て、次第に自分たちの置かれている状況に気付き始めた。それでも大半の人々は「自分たちが被害に遭うことはない」と思い込んでいた。爆発は外で起こり、ホテル内にまで被害は及ばないとの考えがあったからだ。

 SPは小田議員とその家族を連れて退避しようと、脱出ルートとして確保済みの裏口にいる民間の警備員へ無線連絡を試みる。確認も取らずに裏口へ走って待ち伏せを受けては話しにならない。

 「こちら、神崎。裏口の状況は?」小田完治の横にいるSPが袖の裏側にあるマイクに向かって言う。SP4人は小田一家を囲むような態勢で周囲に目を配る。彼らの4メートル先には第二の予防線として、SP2人と民間の警備員2人がステージの手前で周辺警戒を行っていた。

 無線連絡を行った神崎は仲間からの応答を待っていたが、返事は全く帰って来なかった。

 「何事だ?」神崎の後ろにいた小田完治が尋ねる。彼とその家族は酷く怯えており、特に娘の菜月は母親にしがみ付いていた。

 「まだ状況が掴めていませんが、外で何者かが発砲している模様です。」

 「何者だ?同じ連中なのか?私の事務所を襲撃した連中なのか?」

 「まだ分かりません!」神崎は苛立ちを露わにしてしまった。裏口を警護しているはずの仲間と連絡も取れず、攻撃がホテル内に及ぶ可能性もあるために動揺しているのだ。

 「どうして逃げないの!」小田議員の妻が叫んだ。「娘が怖がってるのに!!」

 怖いのはこっちも同じだ!神崎は冷静さを取り戻すため、一度深呼吸する。そして、彼は再び裏口を警備している仲間に対して同じ確認を行う。

「神崎だ。裏口の状況は?」

しかし、応答はなかった。

ホール内には不穏な空気が漂っている。人々はどうするべきか考えているのだ。留まるべきか、逃げるべきか。

突然、1階からガラスの砕ける音と悲鳴が聞こえてきた。そして、これが混乱の引き金になった。ホールにいた人々は我先にと出入り口へ走り出し、室内は怒号と悲鳴で埋め尽くされた。急いで逃げようと、前にいる人を押し付ける者、慌てて転んだ挙句に踏まれる者も少なくなかった。ホール内にいる人々が全ての出入り口に押しかけ、SPが予定していた緊急避難経路が塞がれてしまった。

「神崎さん。」潰れた鼻が特徴的な柴田が呼びかける。「どうするんですか?」

思い詰めた表情を浮かべる神崎は下唇を噛むと、改めてホール内を見渡した。彼の頭にある案は一つしかなかった。

 

 

 

ガラスドアを突き破ってホテル内に侵入すると、バスの運転手はドアを開けて仲間を外へ送り出す。最初の一人は降りるなり、近くで無線連絡を取っていた警備員の一人を短機関銃で撃ち殺し、続くテロリストたちも警備員や逃げ惑う人々に向けて発砲した。

警備員の排除を確認すると8人のテロリストたちは発砲を止め、遮蔽物に身を潜めていた本間が部下たちに近づく。彼女を確認すると、メンバーの一人が装備の入ったメッセンジャーバッグを本間に渡す。女テロリストは鞄からMAC-10短機関銃を取り出すと遊底を引き、2階大ホールへと続くエスカレーターに向かって歩き出した。

エスカレーターには我先にと逃げようとする人々で溢れていたが、テロリストたちの姿を見るなり急いで大ホールへ踵を返した。

テロリストたちは鞄から手榴弾を取り出し、エスカレーターを駆け上がって逃げる人々の中へ放り投げた。計9つの手榴弾が逃げる人々の足元に落ち、爆発音と共に悲鳴、血、そして、肉片を周囲に飛び散らせた。テロリストたちは前進しながら、再び手榴弾を投げる。今回はエスカレーター上で立ち往生する人々の足元に落ちて爆発した。

恐怖に震える人々は早くホールの中に逃げ込みたかったが、状況を知らない人々はホールへ戻って来た人たちを押し返そうとして揉み合っている。

そうこうしている内に、エスカレーターで倒れる人々を踏み越えてテロリストたちは2階に到着した。入り口で揉み合っていた人々は、武装したテロリストを見た瞬間に悲鳴と怒号を上げて一斉にホール内へ急ぐ。だが、あまりにも遅かった。本間を含めたテロリスト9人はホールに向かって前進しながら、逃げる人々に向けて短機関銃を発砲した。

 

 

 

「クソッ!」

黒田が怒鳴り、近くにいた分析官たちは驚いて上司を見た。彼らは堀内の車を見つけたと思ったが、案の定、テロリストが乗り捨てた後であった。

「衛星と現場付近の監視カメラを使って堀内を探すんだ!」彼はたまたま視界に入った分析官の奥村に指示を出す。黒田は視線を横に動かし、次に見つけたポニーテルの女性分析官に対して「君は現場に向かった捜査官の支援だ。車に何か残っているかもしれない。」

再びネズミ取りの支局長が分析官に指示を出そうとした時、奥村が黒田の横に並んで電話子機を渡す。「道警の本部長です。」

苛立ちながら黒田が電話を受け取る。「黒田です。」

「最悪の事態だ。小田完治議員が滞在しているホテルが攻撃を受けている。」

ネズミ取りの支局長は自分の耳を疑った。「何?」

「議員滞在中のホテルがテロリストに攻撃されている。君の所から何人か応援に出してもらえないか?こちらでは手に負えん!」

待てよ…黒田は考えた。堀内の逮捕は、テロリストの計画の一部だったのか?陽動だったのか?

「聞いてるのか?」電話をかけてきた北海道警察の本部長が問いかけた。

「あぁ。すぐに送る。」

「助かるよ、黒田。」

電話を切ると、ネズミ取りの支局長は既に机に戻っていた奥村に電話子機を渡す。そして、彼女に「今、現場に出ている捜査官は何人いる?」と尋ねた。

「9人です。」パソコンモニター派遣中の捜査官リストを表示させて奥村が言った。

「その内、武装しているのは?」

「3人です。野村さん、森口さん、工藤さんです。」

「彼らをグランドホテルに派遣しろ。また、手の空いてる捜査官にも武器を持たせてホテルに派遣してくれ。」

「分かりました。」そう言うと、奥村は固定電話の受話器を持ち上げて三名の捜査官たちに電話をかけ始める。

その一方、黒田は早足で西野がいる拘束室へ向かった。“問いたださなければ!西野はこの攻撃を知っていたかもしれない…”

「西野ッ!」拘束室に入るなり、黒田が怒鳴る。しかし、室内は無人であった。

 

 

 

 弾がぎっしり詰まった弾倉をMP-5Fに叩き込むと、西野は遊底を引いて薬室に初弾を送り込む。彼は小木が運転する白いSUVの後部座席で装備を整えている。前の座席に座る二人は既に準備を整えており、あとは西野の準備を待つだけであった。

 短機関銃を横の席に置くと、西野は隙間が開かないように防弾ベストの状態を確認し、次に腹部のポケットに差し込んであるMP-5用の弾倉3つを触れる。また、彼は右腰のホルスターに収められた拳銃USPと反対側のホルスターに差し込まれている拳銃用の予備弾倉2つも抜かりなく確認した。

「あと4分で到着する。」小木がルームミラー越しに西野を見て言った。

「準備はどうだ?」広瀬が後部座席の同僚を見る。

「いつでも行ける…」短機関銃のスリングに頭と右腕を通しながら西野が答えた。「二人はいいのか?下手したらクビだぞ。」

「昇進はもう諦めてるよ…」と広瀬。

「ここまで来たら、もう無理でしょ。」小木は広瀬に倣ってこのように言ったが、実際は支部で報告書を書く方がマシだと思っていた。しかし、小野田の説得に負けてグランドホテルに向かっている。

彼らを乗せたSUVはホテルから1キロ離れた場所で渋滞に遭遇した。パトカー、消防車、救急車のサイレン音、車のクラックション、動かない車列に苛立って怒鳴る人々の声が道路に響いている。

「どうやら、小野田の読みは正しかったようだな。」広瀬が周囲の状況を見て呟いた。

「どうする?」小木は渋滞に感謝していた。撃ち合わずに済むかもしれない、と思ったのだ。

後部座席のドアを開き、西野が外に飛び出した。

「ちょ―、おい!」小木の呼びかけも空しく、西野は短機関銃を抱えながらホテルに向かって走って行った。そして、間を置かずに広瀬も車を降りて西野の後を追う。

「ったく!」小木はエンジンを切ると、MP-5Fを持って二人に追いつこうと走り出した。

 

 

 

 グレネードランチャーを持った男2人は、車寄せの柱に身を隠しながら周囲に目を配っている。ホテル前の道路は破壊された車と置き去りにされた車で溢れている状態であった。その中、東を警戒していた男は接近してくる黒いバンを見つけた。距離は約70メートル。

 「あれってSATか?」男が西側を警戒する仲間に尋ねた。

「関係ない。近づいて来るものは全て撃て…」

「あいよ。」男は近づいてくるSATのバンに向け、グレネードランチャーの引き金を引く。

発砲した男は直撃と予想したが、グレネードはバンの手前に着弾した。直撃こそしなかったが、爆発の衝撃と爆風によってバンは横転した。

「クソッ!」男は急いで再装填を行うため、空薬莢をランチャーから排出する。

すると、寄り掛かっていた柱に何かが当たり、その表面が削れて男の顔に破片が飛び散った。何事かと顔を上げると、横転したバンの運転席から身を乗り出して発砲する一人のSAT隊員を見つけた。男は素早く柱の陰に身を隠す。

「外したのか?」西を警戒する男が嘲るように言う。

「問題ない。次の一撃で終わりさ…」

 運転席から身を乗り出して発砲するSAT隊員は、仲間が車から出るまでの足止めに徹するしかなかった。徒歩でも駆けつけられる距離ではあったが、時間を節約するために車を使用し、案の定、テロリストに発見されて窮地にある。

他のSAT隊員たちは急いで後ろドアを開けて外に出る。初めに降りた隊員は素早くバンを縦にして、車寄せにいるテロリストに向けて発砲を開始した。次に二番目に降りた隊員はスモークグレネードを7メートル先へ投げ煙幕を張る。他の隊員たちは周辺警戒をしながらバンを離れ、適当な遮蔽物に隠れて威嚇射撃を行う。その間に運転席から発砲していた隊員がバンの中を通って車を降りる。降りる際、彼はバンの陰で威嚇射撃をする隊員の肩を叩き、二人は素早くバンから離れて仲間と合流する。

バンから離れて安全を確保すると、彼らは射撃を止めて素早く再装填を行う。

この時、好機を逃すまいと東を警戒していたテロリストがバンに向けてグレネードをお見舞いしようとした。しかし、彼が柱から身を乗り出した時、煙がバンとSAT隊員たちの姿を隠していた。男は記憶を頼りに引き金を引こうとしたが、残りの弾数を考えて人差し指の力を抜く。

「どうした?」なかなか発砲しない仲間を心配し、西を警戒しているテロリストが尋ねた。

「いや、何でもない…」

合流したSAT隊員たちは二手に分かれる事にした。

「後藤、飯尾、岩井は車寄せに対して威嚇射撃。俺と藤田、荒井はテロリストの側面に移動し、奴らを排除する。」隊長の近藤が指示を出す。「既にテロリストがホテル内に侵入している。素早く動くぞ!」

指示を聞いた隊員たちは首を縦に振り、それぞれ与えられた役割を果たすために動き出した。

 

 

 

 「無謀ですよ!」柴田が思わず大声を上げた。

 「時間がない。」と神崎が言う。「いずれにせよ、これが思いつく最善の策だ。」

 同僚との会話を終わらせると、警備責任者の神崎は後ろにいる小田完治を見る。

「これからの動きについて簡潔に述べます。」

議員が静かに頷く。

SPとボディーガードと共に非常口を使って裏口へ向かって頂きます。」ホールの出入り口から迫ってくる断続的な銃声に注意しながら神崎が言う。

「しかし―」

「何でもいいから早くしてちょうだい!」議員が口を開こうとした時、娘を抱きかかえる議員夫人の恵子が黄色い声を上げた。

「分かりました。これからSP2人とボディーガード10名で議員とご家族を裏口までご案内致します。」

「残り4人は?」議員が尋ねる。4人とはSPのことである。会場には合計で6人のSPがいる。

「ここに残ります。」

「つまり―」

「柴田!お前が先導だ。議員とご家族を裏口へ!」小田完治を遮って、神崎はステージを降りる。他のホールに残る事を決めたSP3名も上司に倣ってステージから降りた。

柴田というSPは同僚らと共に小田議員とその家族を立たせ、比較的混んでいない非常口に向かって走り出した。

銃声は着々とホールに近づいてくる。それから逃げるように人々がホールへ逃げ込み、そして、別の非常口に向かって走る。彼らを横目に4人のSPはそれぞれステージの近くにあった円形テーブルをひっくり返し、その陰に隠れるとホルスターからSIG P230JP拳銃を抜き取った。ほとんど意味のない遮蔽物であるが、無いよりはマシだと彼らは思った。

「付き合せてすまない。」神崎が部下に向かって言う。

しかし、部下たちの顔は強張っており、上司の声は届いてなかった。拳銃を握る手が震える者、安全装置を外し忘れている者もいた。

短機関銃の銃声がより鮮明になり、彼らはテロリストがホール入り口に到達したと悟る。SPたちは銃を構えながら立ち上がり、ホール入り口にいた9人のテロリストを発見した。距離は約25メートル。4人のSPはテロリストに狙いだを定めて一斉に引き金を絞った。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog